「退職届って、何に、どう書けばいいんだっけ」
私はいま、4社目の会社に退職することを口頭で伝え終わり、これから退職届を出すところです。何度か転職していても、書き方は毎回あやふやになります。
この記事では、退職届と退職願の違い、そのまま写せる書き方の例文、封筒の書き方、いつ誰に出すか、受け取ってもらえないときの対処までをまとめます。
📖 この記事でわかること
- 退職届・退職願・辞表の違い(撤回できるかが変わる)
- 退職届の書き方と例文(自己都合・会社都合)
- 封筒の書き方と、便せんの折り方
- いつ・誰に・どうやって出すか
- 受け取ってもらえないときの対処
✅ 先に結論
退職することが決まった後に出すのが「退職届」、まだ相談の段階で出すのが「退職願」です。順番は、口頭で上司に伝える→退職日が決まる→退職届を出す、が基本です。
会社に書式があればそれを使います。なければ白い便せんに、決まった文言を手書きかパソコンで書き、白い封筒に入れて直属の上司に手渡します。
書く文言
「一身上の都合により、〇年〇月〇日をもって退職いたします」
出す相手
直属の上司に手渡し。宛名は社長
受け取ってもらえない
内容証明郵便などで送れば、届いた記録が残る
退職届は、辞めるって話がついてから出す「確認の書類」や。いきなり机に置くもんやないで。
退職届・退職願・辞表の違い


似た名前の書類が3つありますが、意味と出す人が違います。
| 書類 | 意味 | 出したあと撤回できるか |
|---|---|---|
| 退職願 | 「辞めさせてください」というお願い | 会社が承諾する前なら、撤回できる余地がある |
| 退職届 | 「〇日で辞めます」という通知 | 会社に届いた後は、原則として撤回できない |
| 辞表 | 役員や公務員が職を辞めるときの書類 | 会社員は使わない |
退職願は「相談」、退職届は「決定の通知」
退職願は、会社と話し合って辞める日を決める前に出す、お願いの書類です。会社が承諾するまでは、取り下げを申し出られる余地があります。
退職届は、辞めることを一方的に伝える書類です。会社に届いた時点で効力が生じるので、「やっぱり辞めません」は原則として通りません。出すのは、気持ちが固まってからにしてください。
会社が認めなくても、2週間で辞められる
期間の定めのない雇用(正社員など)は、民法の決まりで、退職を申し出てから2週間たてば雇用契約が終わります。会社の承諾は必要ありません。
就業規則で「1か月前までに申し出る」などと決めている会社も多いので、円満に辞めたいならそちらに合わせるのが無難です。契約社員など期間の定めがある場合はルールが違うので、別の記事を参考にしてください。
📚 出典:民法第627条(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)。確認日 2026年9月30日。


退職届の書き方|そのまま写せる例文


会社に決まった書式があれば、まずそれを使います。ない場合は、次の例文を写せば足ります。
会社都合なのに「一身上の都合」と書かない
退職勧奨や事業所の閉鎖などで辞めるのに「一身上の都合」と書くと、自己都合の退職と受け取られるおそれがあります。自己都合と会社都合では、失業給付の始まる時期や日数が変わります。
会社から「一身上の都合で書いて」と言われても、実際の理由と違うなら、その理由を書いてください。
用紙・ペン・手書きかパソコンか
用紙は白い無地の便せん(A4かB5)で、黒のボールペンか万年筆で書きます。消せるボールペンは使いません。
手書きでなければいけない決まりはなく、パソコンで作って印刷しても構いません。その場合も、氏名だけは手書きで署名しておくと丁寧です。
退職日は、有給の残りを足してから決める
退職日は、最終出社日ではなく、会社に在籍する最後の日です。有給休暇が残っているなら、最終出社日の後に有給を使い切る日を退職日にできます。
先に有給の残日数を確認し、上司と合意した日付を書いてください。


封筒の書き方と、便せんの折り方


封筒は、中が透けない白い無地のものを使います。便せんのサイズに合わせて、A4なら長形3号、B5なら長形4号が目安です。
封筒の表
中央に黒字で「退職届」と縦に書く。宛名は書かない
封筒の裏
左下に所属部署と氏名を書く。手渡しならのり付けは不要
便せんの折り方
下から3分の1、上から3分の1の順に三つ折り。書き出しが上に来る向きで入れる
手渡しなら封はしない、郵送なら封をする
上司に直接渡すときは、中をすぐ確認できるように封はしなくて構いません。郵送する場合は、のり付けして「〆」を書きます。
郵送のときは、退職届を入れた白い封筒を、さらに宛名を書いた送付用の封筒に入れて送ります。
「退職願」を出すなら表書きも変える
退職願を出す場合は、便せんの1行目と封筒の表を「退職願」にします。本文の結びも「退職いたしたく、ここにお願い申し上げます」とお願いの形に変えます。
どちらを出すか迷ったら、会社の書式や上司の指示に合わせてください。
いつ・誰に・どうやって出す?|私の場合


退職届は、書くことより出す順番のほうが大事です。
直属の上司に口頭で退職の意思を伝える
話し合って退職日と最終出社日を決める
会社の書式か、例文どおりに退職届を書く
直属の上司に手渡しする(書式が人事あてなら指示に従う)
引き継ぎ・有給消化・返却物の準備に入る
私は口頭で伝え終わり、退職届はこれから
私はいま、上の手順の1まで終わったところです。上司に口頭で退職を伝え、退職届はこれから出します。
いきなり退職届を机に置くより、先に口頭で話しておくほうが、退職日や引き継ぎの相談がしやすくなります。
出す時期は、就業規則の期限を確かめてから
就業規則に「退職の1か月前までに申し出る」などの期限があれば、それに間に合うように出します。就業規則は、会社が働く人に見られるようにしておく決まりになっています。
法律上は2週間で辞められますが、引き継ぎを考えると、1か月以上前に伝えるほうが揉めにくくなります。
出したらコピーか写真を残す
手渡しする前に、退職届をコピーするかスマホで撮影しておきます。いつ、誰に渡したかもメモしておくと、後で「受け取っていない」と言われたときに説明できます。


退職届を受け取ってもらえないときの対処


「今は受け取れない」「後任が決まるまで待て」と言われることもあります。その場合の手順です。
内容証明郵便で送れば、届いた記録が残る
手渡しを断られたら、内容証明郵便(配達証明つき)で会社に送る方法があります。いつ、どんな内容の書類が届いたかを郵便局が証明してくれるので、「受け取っていない」とは言えなくなります。
メールで人事や上司に送り、送信記録を残すのも一つの方法です。
「辞めさせない」は通らない。困ったら相談先へ
期間の定めのない雇用なら、退職の意思が届いてから2週間で辞められます。脅されたり、嫌がらせを受けたりする場合は、都道府県労働局の総合労働相談コーナー(無料)に相談できます。
自分で会社とやりとりするのが限界なら、退職代行を使う方法もあります。


退職届を出した後にやること


退職届を出したら、退職日までに片づけることがあります。抜けると、退職後の手続きで困ります。
| やること | 中身 |
|---|---|
| 引き継ぎ | 担当業務・取引先・データの置き場所を書面にまとめる |
| 返すもの | 健康保険証(資格確認書)・社員証・制服・会社のパソコンなど |
| 受け取るもの | 離職票・源泉徴収票・雇用保険被保険者証・年金手帳(ある場合) |
| 退職後14日以内 | 次の会社が決まっていなければ、国民健康保険と国民年金の手続き |
離職票は「いつ届くか」を先に聞いておく
失業給付の手続きには、会社が発行する離職票が必要です。退職後に郵送されることが多いので、いつごろ届くかを人事に確認しておきます。
次の会社が決まっている場合は、源泉徴収票を転職先に出すことになります。
空白期間ができるなら、保険と年金の切り替えを忘れない
退職日の翌日から次の会社に入るまでに間が空く場合、国民健康保険と国民年金に切り替えます。どちらも退職日の翌日から14日以内が手続きの目安です。
健康保険は、前の会社の保険を最長2年続ける「任意継続」を選べる場合もあります。保険料を比べてから決めてください。


よくある質問


退職届と退職願はどちらを出せばいいですか?
退職日が決まった後なら退職届、まだ会社と相談している段階なら退職願です。会社に書式や指示があれば、それに従ってください。
退職届は手書きでないといけませんか?
決まりはありません。パソコンで作って印刷しても構いません。その場合も、氏名は手書きで署名しておくと丁寧です。
退職届はいつまでに出せばいいですか?
就業規則の期限(1か月前など)に間に合うように出します。法律上は、期間の定めのない雇用なら申し出から2週間で辞められます。
退職届の宛名は誰にしますか?
会社の代表者(代表取締役社長)の名前にし、「殿」または「様」をつけます。実際に手渡すのは直属の上司です。
退職届を受け取ってもらえないときはどうすればいいですか?
内容証明郵便(配達証明つき)で送るか、メールで送って記録を残します。期間の定めのない雇用なら、意思が届いてから2週間で退職できます。
まとめ


✅ まとめ
- 退職願は「相談」、退職届は「決定の通知」。届いた退職届は原則撤回できない
- 順番は、口頭で伝える→退職日を決める→退職届を出す
- 文言は「一身上の都合により、〇年〇月〇日をもって退職いたします」
- 会社都合なら「一身上の都合」と書かない
- 白い封筒の表に「退職届」、裏に所属と氏名。直属の上司に手渡し
- 受け取ってもらえなければ内容証明郵便。2週間で辞められる
口頭で伝えて、日付を決めて、例文どおりに書く。順番さえ分かれば、退職届はこわくないですね。




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