「もう仕事に行けない」——その気持ち、決して甘えではありません。
これは、私自身が適応障害で休職し、最終的に退職するまでの実体験の記録です。当時の私は、何が起きているのか自分でも分からないまま、ただ毎日がつらくて仕方ありませんでした。同じようにしんどい思いをしている方に、一番伝えたいのは「心の不調は先延ばしにしないでほしい」ということです。
専門的な治療法を語る記事ではありません。あくまで一人の体験として、限界に気づいた瞬間から、受診や休職にたどり着くまでの流れを、ありのまま書いていきます。
📖 この記事でわかること
- 適応障害で休職に至るまでに、私の心と体に起きた変化
- 近所の精神科が予約でいっぱいだったとき、私が選んだオンライン診療という選択肢
- オンライン診療を実際に使って感じた、正直な良い点・気になった点
- 休職延長から復帰、そして退職までの流れと、いま振り返って思うこと
はじめにお伝えしておきます。この記事はあくまで私個人の体験談です。適応障害の症状や、自分に合う対処は人によって大きく違います。「これをすれば治る」という話ではありません。
つらいときは一人で判断せず、できるだけ早めに専門家へ相談してください。

きっかけは、職場で孤立してしまったこと

すべての始まりは、新人社員への対応で起きた小さなトラブルでした。私の対応そのものが間違っていたとは、今でも思っていません。ただ、タイミングが悪かったのだと思います。
よかれと思った対応が、こじれていった
相手に拒否され、その流れで周囲にも迷惑がかかってしまいました。謝罪をすれば収まると思っていたのに、謝ったことで余計にこじれてしまったのです。
誰も声をかけてくれなくなり、職場には澱んだ空気が流れるようになりました。それでも仕事は溜まっていくばかりで、役職者として現場を回すだけで精一杯。気づけば、毎日その重い空気の中で勤務する日々が続いていました。
「自分は悪くない」と思っても、つらいものはつらい
理屈の上では「自分の対応は間違っていない」と思っていました。でも、頭で納得していることと、心が持ちこたえられるかは別の話でした。
正しいか正しくないかに関係なく、誰にも頼れない状況というのは、じわじわと人を追い詰めていくのだと、あとになって痛感しました。
体に異変が出はじめた——涙が止まらない

心の限界は、まず体のほうに先に出ました。最初は自分でも、それが不調のサインだとは気づけませんでした。
花粉症かと思ったら、違った
ある日、特に何かがあったわけでもないのに、涙が止まらなくなっていることに気づきました。3月だったので、最初は花粉症かなと思っていました。
でも、どう考えても花粉症の涙ではありませんでした。理由もなく流れてくる涙に、自分でも戸惑うばかりでした。
何から手をつければいいか、わからない
仕事をしようとしても、何を先にやるべきか分からなくなっていました。ボーッとしたり、意味もなくPCを触ったりしているうちに、気づけば1日が終わっている。
そんな日が続くうちに、だんだんイライラするようになり、自分が今どういう状態なのかさえ分からなくなっていきました。
人に当たってしまい、「もう無理」と思った
余裕がなくなった結果、つい人に当たってしまうこともありました。普段の自分ならしないことをしてしまい、そのたびに自己嫌悪に陥りました。
そしてある瞬間、はっきりと「もう無理だ、仕事に行けない」と感じたのです。以前、鬱で休職していた同僚のことをふと思い出し、「もしかして自分も同じなのかもしれない」と思いました。
最後の気力で、上司に「もう無理です」と連絡した

限界を感じてからは、本当にギリギリでした。残っていた最後の気力をふりしぼって、上司に「もう無理です」と連絡をしました。
返ってきたのは「わかった、ゆっくり休み」だった
正直、怒られるだろうと覚悟していました。役職者なのに現場を放り出すのか、と責められると思っていたのです。
ところが返ってきたのは、「わかった、ゆっくり休み」という一言でした。その言葉を見た瞬間、張りつめていたものが切れて、涙が止まりませんでした。
休むことは決まっても、復帰の見込みは立たなかった
ただ、休むことは決まっても、すぐに復帰できる見込みはまったく立ちませんでした。これはきちんと受診したほうがいいと考え、精神科を探しはじめました。
近所の精神科が予約でいっぱいなら|オンライン診療という選択肢

いざ受診しようと思ったとき、最初の壁になったのが「予約が取れない」ことでした。近所の精神科や心療内科は、どこも予約でいっぱいだったのです。
当日予約できるオンライン診療を見つけた
途方に暮れながらネットで調べていたとき、「エニキュア」というオンライン診療なら当日予約ができると知りました。今すぐ誰かに話を聞いてほしかった私は、すぐに予約をしました。
一般的にも、心療内科・精神科のオンライン診療は2022年のガイドライン改定で初診から可能になっており、医師の判断によっては診断書の発行にも対応しています。ただし、症状によっては対面診療が必要と判断される場合もあります。
Zoom診察で「適応障害」と診断され、診断書が出た
オンラインの診察は初めてで、Zoomの画面越しに話すのは少し緊張しました。それでも、これまでの経緯と「もう仕事は無理だと感じていること」を正直に伝えました。
その結果、私は適応障害という診断を受けました。医師は診断書も出してくれて、まずは2週間の休職という形になりました。薬も宅配で出してもらえましたが、薬に対する怖さがあり、私はこのとき使いませんでした。
📌 サービス情報:エニキュア(オンライン診療)
私が利用したのは、心療内科・精神科のオンライン診療サービス「エニキュア」です。スマホやPCから受診でき、私のケースでは当日に予約が取れました。近所のクリニックが予約でいっぱいで困っている方は、こうした選択肢があることだけでも知っておくと、いざというとき気持ちが少し楽になるかもしれません。
※医療機関です。診断や診断書の発行は、あくまで診察した医師の判断によります。下記は私が利用したサービスの案内です。
エニキュアとは?料金・特徴・診察の流れ【申し込み前に知っておきたいこと】

私が利用したエニキュアについて、申し込む前に知っておくと安心な基本情報をまとめます。料金や対応時間などは変わることがあるので、最新の情報は必ず公式サイトで確認してください。
エニキュアの特徴
- オンラインの心療内科・精神科(保険適用)
- スマホ・PCで、予約〜診察〜薬の受け取りまで自宅で完結
- 朝8時〜24時、土日も診療。初診でも当日予約できることがある
- 診断書・傷病手当金の申請書は、必要に応じて医師の判断で発行
初診
約5,150円〜
再診
約2,650円〜
診断書
4,400円
※保険適用(3割負担)時の目安です。初診は初診料760円+システム利用料4,400円、再診は再診料230円+システム利用料2,420円の合計です。診断書は郵送またはPDFで受け取れ、最短即日から発行に対応しています。薬の処方(14日分300円程度)やカウンセリング(30分2,980円)などは別途。料金は2026年9月26日に公式の料金ページで確認しました。配送料や時間帯による加算がある場合があるので、最新は公式サイトで確認してください。
💬 正直な感想:私自身、一般的な対面の心療内科と比べると「少し高いかな」と感じました。オンライン診療は診察料のほかに費用が発生することがあります。ただし配送料やシステム利用料の有無は公式サイトの料金ページに記載がないので、予約時に確認してください。
ただ、通院の交通費・待ち時間・外出のしんどさを考えると、当時の自分には「払う価値はあった」と思える費用でした。感じ方は人それぞれなので、実際の費用は公式で確認してみてください。
診察の流れ
① LINEまたは公式サイトから予約(当日枠があることも)→ ② 問診を入力 → ③ ビデオ通話で診察 → ④ 必要に応じて薬の処方(宅配)・診断書の発行。公式サイトでは、予約から受診・薬の受け取りまでLINEで完結すると案内されています。
スマホ1台あれば、外出せずに一通り完結します。
実際に利用して感じたこと|評判(良い点・気になった点)
ここからは、実際に受診した私が感じたことを、できるだけ正直に書いておきます。良かったところもあれば、迷ったところもありました。あくまで一人の利用者としての感想です。
一番ありがたかったのは、やはり当日に話を聞いてもらえたことです。一方で、いざ予約しようとすると医師の数が多く、経歴が詳しく書かれている先生もいれば、写真がイラストで人柄が掴みにくい先生もいて、最初は誰を選べばいいのか正直かなり迷いました。
迷ったときの、先生の選び方のコツ
同じように迷った私の経験から、選ぶときの目安をいくつか挙げておきます。まずはプロフィールや経歴が具体的に書かれている先生を選ぶと、安心して話しやすいと感じました。
次に、自分の症状や悩みに近い診療内容を扱っているかを確認すること。そして、つらいときほど早く診てもらいたいので、予約の取りやすさで絞るのも一つの方法です。この3つで見ていくと、迷いがだいぶ減ると思います。
最終的な判断や診断書の発行は医師によりますし、症状によっては対面の受診が必要なこともあります。無理をせず、自分に合う形を選んでくださいね。
その後——休職を延長し、復帰し、そして退職した

診断を受けてからの経過も、正直に書いておきます。順調に回復して終わり、という話ではありませんでした。
※薬について:私はこのとき、怖さから処方された薬を使いませんでした。ただ、これは「薬を使わなくていい」という意味では決してありません。薬が必要かどうかは人によって違い、医師の判断によります。すでに服用している方は、自己判断で中断せず、必ず主治医に相談してください。
2週間では戻れず、さらに1ヶ月休職した
最初の2週間で、たしかに少しだけ気持ちは楽になりました。でも、仕事に戻れるかというと、とても無理でした。
そのため、さらに1ヶ月の休職を続けることになりました。その後も数回オンラインで受診を続け、少しずつ様子を見ていきました。
7月に復帰したら、何もかも以前と違っていた
7月になり、ようやく職場に復帰しました。ところが、戻ってみると環境がすっかり変わっていたのです。上司は別の人に代わっており、復帰早々いきなりフルシフト。
休む前には「どうしても一緒に働きたい」と言われていたのに、戻ったら転勤の話が出ていました。何もかもが以前と違い、私は1週間でまた無理になってしまいました。
再び休職し、最終的に退職を決めた
復帰してすぐにまた休職することになり、その後も状況は改善しませんでした。考えた末に、私は退職という結論にたどり着きました。
退職を決めたことに迷いがなかったとは言いません。でも、あのまま自分をすり減らし続けるよりは、いったん環境から離れる選択も必要だったのだと、今は思っています。
振り返って、いま同じようにしんどい人へ伝えたいこと

すべてが終わったあとに振り返って、当時の自分に言ってあげたいことを書いておきます。同じ状況にいる方の、何かの参考になればと思います。
心の不調は、先延ばしにしないでほしい。
早く相談するほど、選べる手段は多い
一人で抱え込まないでほしい。
上司のひと言に救われることもある
選択肢を知っておく。
予約が取れなくても、オンライン診療という手段がある
自分を守る決断も、正しい選択。
休むことも、離れることも、逃げではない
あらためてお伝えしますが、これは私個人の体験です。合う対処は人によって違いますし、私の選択がそのまま誰かの正解になるわけではありません。それでも、「つらいときは早めに専門家へ」という一点だけは、声を大にして伝えたいと思います。
「仕事を辞めたい」という気持ちとの向き合い方や、安全な辞め方については、こちらの記事も参考になればと思います。
あわせて読みたい:退職代行の料金相場はいくら?種類別の費用とおすすめ4社【2026年】
退職後のお金について何が受け取れるのかは、制度ごとに条件が違います。失業保険の受給条件や申請の流れは別記事にまとめています。

よくある質問

適応障害とはどんな状態ですか?
一般的には、職場の人間関係や環境の変化などのストレスにうまく適応できず、不安・気分の落ち込み・不眠・体の不調などが現れる状態とされています。
症状の出方は人によって異なります。気になる場合は自己判断せず、医療機関で相談してください。
休職の診断書はオンライン診療でも出してもらえますか?
心療内科・精神科のオンライン診療では、医師の判断により診断書が発行されるケースがあります。私の場合は適応障害の診断とともに診断書を出してもらえました。
ただし発行するかどうかはあくまで診察した医師の判断により、症状によっては対面診療が必要と判断される場合もあります。
診断書は何回でも、退職のためにも出してもらえますか?
診断書に決まった「枚数の上限」があるわけではありませんが、その時点の診察にもとづいて、医学的に必要と判断された範囲で発行されるのが基本です。
休職のための診断書(療養が必要なことを示すもの)は出ても、「退職するための診断書」は性質が異なり、出しづらい・出されないことがあります。
退職は本人の意思決定であり、医師が「辞めるべき」と書くものではないためです。オンライン診療では、状態によっては対面での管理をすすめられ、継続的な発行を控える場合もあります。
なお退職そのものは診断書がなくてもできます。診断書が必要になるのは、休職や傷病手当金の申請などです。判断は医師によりますし、傷病手当金については会社や加入している健康保険組合にも確認してみてください。
会社に「休みたい」と言い出しづらいです。
私も怒られると思って、最後の気力で連絡しました。でも返ってきたのは「ゆっくり休み」という言葉でした。
もちろん反応は職場によりますが、まずは直属の上司や人事に体調不良であることを伝えるのが一般的です。
言い出せないほどつらいときは、先に医療機関で相談しておくと、気持ちの整理がつきやすいこともあります。
薬は必ず飲まないといけませんか?
必要かどうかは人によって違い、医師が判断します。私自身は怖さから使いませんでしたが、それを一般的におすすめしているわけではありません。
すでに服用している場合は、自己判断で中断せず、必ず主治医に相談してください。
休職したあと、必ず退職することになりますか?
そんなことはありません。休職後に復帰して働き続ける人もたくさんいます。私はたまたま復帰先の環境が大きく変わっていて続けられませんでしたが、これはあくまで私のケースです。
今後どうするかは、体調が落ち着いてから医師や周囲に相談しながら、ゆっくり決めて大丈夫です。
まとめ

✅ この体験で、私が伝えたかったこと
- 心の不調は体に先に出る。理由のない涙や無気力はサインかもしれない
- 限界を感じたら、最後の気力でいいから誰かに「無理だ」と伝えてほしい
- 近所の精神科が予約でいっぱいでも、オンライン診療という選択肢がある
- 休むことも、環境から離れることも、自分を守る正しい決断
- これは個人の体験。合う対処は人それぞれ。つらいときは早めに専門家へ

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